今日のレッスンでは、チャイルドコーチングを通じて目標設定を助ける方法「S・M・A・R・T式」を学習しましょう。
S・M・A・R・T式とは目標設定をする際に必要となる項目の頭文字をつなげたもので、コーチングでよく使われている目標設定メソッドです。
S・M・A・R・T式目標設定では、以下の項目を考えながら目標設定をします。
Specific (具体性を持たせる)
Measurable(測定できる目標かどうか)
Achievable (実行可能な目標かどうか)
Realistic(現実的かどうか)
Time Oriented(期限つきの目標かどうか)
コーチング団体によって、細かい内容や名称が違う場合もありますが、大まかな考え方は同じですので、この章では上記5つのポイントにそって目標設定を考えてみましょう。
Specific (目標に具体性を持たせる)
チャイルドコーチングにおいて、子供と一緒に目標を立てる時に、最初に考える点は「具体的な目標かどうか」です。
目標が具体的でない例:
勉強を頑張る
兄弟と仲良くする
もっとお手伝いをする
などの目標は、良い目標ではありますが漠然としていて実行に移しにくく、いつ、どこまですれば目標が達成したことになるのかもわかりません。
目標を設定する時には出来るだけ具体的な目標にしましょう。
例えば、先ほどの3つの目標を具体的にするとします。
目標が具体的である例:
次のテストで前よりも良い点を取るように勉強する
一週間(または、週末、旅行中など)兄弟げんかをしない
土日の夕食のお皿洗いをする
Measurable(測定できる目標かどうか)
先ほどの目標をより、具体的に数字で表すことができるでしょうか?数字で表すことができれば、より具体的な目標になります。
数値で具体的になっている目標例:
次のテストで、国語は80点以上、算数は70点以上取る
算数の復習を毎週10ページ行う
このように、数値にあらわれていれば、どのように努力すれば目標が達成できるか逆算して計画することができるようになります。
Achievable (実行可能な目標かどうか)
現時点の実力や状態から考えて、実行が可能な目標かどうかを考えます。良い目標を立てたとしても短時間のうちには実行できないような目標だと、目標に向かって努力する意欲がなくなり、目標は計画だけになってしまうからです。
例えば、苦手な算数の現在の点数が50点以下ならば、「次のテストで100点を取る」という目標よりも、「次のテストでは50点以上を取る」などの目標が達成意欲を生むでしょう。
あまり難しい目標を立てて挫折してしまえば、達成感が得られず残念な感情だけが残ることになってしまいます。
Realistic(現実的かどうか)
この項目はコーチング団体によりReasonable(合理的)かどうか?という項目になっています。
Achievable(実行可能かどうか)とかぶる部分ですが、目標が高すぎないか、難しすぎないか、そして、本人の意向や意欲にそったものであるか考えることは大切です。
目標が大きすぎたりする場合、短時間で達成可能な小さな目標に分けてあげましょう。
また、この項目は「Relevant(本人)と関係性がある」と考えられてもいます。目標はあくまで本人が興味を持って取り組め、自発的に考えたものであるべきです。
現実的でない目標例:
夏休みの宿題は7月までに終わらせ、後は塾の学習をする
Time Oriented(期限つきの目標かどうか)
目標に達成期限がないものは、目標を立てていないのと同じです。
いつ始めても、いつ終わらせてよい目標では子供もどのように実行すればよいのか迷ってしまいます。
目標には「いついつまで」、と具体的な日付や時期などを盛り込んでみましょう。
「次のテストまで」、「次の旅行では」など、ターゲットになっている時間、期間を限定すればするほど目標達成の意欲や達成率があがります。
- 目標設定を助ける「S・M・A・R・T」
- 目標は具体的に、数値で表わすようにしよう
- 個人的なもので期限がついていると達成しやすい
