さて、レッスン6では、いよいよ「行動させる」を学習していきます。
チャイルドコーチングは、「子供が自分で気づいていなかった解決策を発見し、自分から行動させる」ことが最終目的です。
これまで学んできたスキルは、子供に行動させることが目的です。
これまでのステップで以下のようなチャイルドコーチングをすすめてきました。このレッスンで、少し振り返ってみましょう。
ステップ1: 傾聴する
子供の話をしっかり聴くことで、子供に問題を考えさせ頭の中で整理させます。
最後まで口を挟まず聴いてあげることで、子供の存在そのものを尊重していることを表して子供を安心させ、ポジティブに思考できる土台を作ります。
話すだけで心が開放され、自己解決してしまう種類の問題もたくさんあります。
ステップ2: 共感する
話を聴く途中でうなずいたり、優しい表情などのボディランゲージで子供に共感を表します。
また、子供の言葉を繰り返すミラーリングを行うことでも共感を表すことができます。
子供は、「親がきちんと聞いてくれている、親に受け入れられている」と感じると、もっと奥まで話したい、考えたいと励まされます。
ここまでのステップは「子供が話し、親が聴く」というパターンで行われ、親は「受け身」の役割になります。
ステップ3: 質問する
このステップでは「オープン・クエスチョン」を使った質問の仕方を学習しました。
ふさわしい質問をすることで、子供の話に興味を抱いていることを表せます。
また、子供は質問に応えていくことで、思考が導かれ、違った見方、より積極的な見方をするよう促されていきます。
子供は親の質問で導かれる過程で新しい解決策や目標などを見つけていきます。
ステップ3での親の役割は「能動的」です。
ステップ:4 承認する
ボディランゲージや言葉で子供を承認します。
ステップ2での「共感」と似ていますが、ステップ2の「共感」は子供が話す内容に対して行われますので、少し違います。
「承認(アクノリッジ)」は子供の存在自体について行われます。
自己が承認されると、人間にはより高い欲求(自律性、創造的欲求)が生まれます。
「よくできたね、がんばったね」と正当に承認されることで、さらなる欲求を求め、子供が自分から次の目標を設定することに意欲的になるでしょう。 親がアドバイスや解決策を提案しなくとも、子供が自らコーチングの会話の途中で、新しい見方を発見しているか、新しい目標を見つけているに違いありません。
ステップ5 行動させる
ステップ5ではその「積極的な見方」や「新しい目標」を具体的行動に移させるためのテクニックを学びます。
楽しい気持ちで新しい目標が設定できたとき、親も子供もワクワクしていますが、何もせずそのままにしておくと、せっかく立てた目標もいずれ忘れられてしまいます。
また、漠然とした目標の場合、親が目標を具体化してあげる必要があるかもしれません。
レッスン6では新しくできた目標を行動に移させるテクニックを学習していきましょう。
